石ころ長者
とあるビーチにて
男
「はぁ…。また借金が膨らむばかりだ」
「宝くじでも当たんないかな…」
「マジでイライラする…クソ!(石を海に向かって投げる)」
…あっ!
反対側の島で釣りをしていた少女
「いたあああい!!」
男
「ごめえええん!石がそんなに飛ぶとは思わなくて…」
少女
「ただの石がこんな長距離を水切りして飛んでくるわけないでしょ…」
男
「いや、本当に物凄い距離を水切りしてたんだって…」
少女
「ふーん。まあいいけど、頭怪我したから病院には連れていってね」
男
「…分かったよ」
〜
病院にて
医者
「長距離を水切りをする石の話?昔話で聞いたことがあるけど、現実にあるとはなぁ」
少女
「そんな昔話があるんですか?」
医者
「あぁ、1000年前から語り継がれる話だけどな。」
「その昔、浜辺から石を投げた男がおったらしい」
「投げられた石は水切りを続けて、島を一周したらしい」
「その勢いで海流が変わり、島の周りでも魚が獲れるようになった」
「結果、人々が移住して、今のように人が住める島になったというわけだ」
政府関係者
「失礼します」
「その石は我が国の政府が追い求めていたもの」
「過去に盗難に遭ってから、行方がわからなくなっていた」
「その意思をこちらに渡していただけないだろうか」
「謝礼はいたします」
男
「謝礼…?現金で何とかしようて話か。いくらだ?」
政府関係者
「3億支払いましょう。税金はかかりません」
男
「OK」
こうして、この世に新たな億万長者が生まれることとなった。